日本の主相候補-高市早苗-1
2024.12.14-産経新聞(週刊フジ)-https://www.sankei.com/article/20241214-AUXA5UKNXNDPTJIMFCRYYZHTHY/?outputType=theme_weekly-fuji
左傾化した自民党が消滅する日 高市政権の誕生しか食い止める手立てはない 岩田温
(
岩田温)
衆院選で大敗を喫したのち、自民党では両院議員懇談会が開催された
(11月7日)。両院議員総会長の有村治子参院議員はX(旧ツイッター)で、出席者から次のような声があがったことを明らかにしている
「自民党がリベラル政策を推し進めた所で、結局その層は、自民党には投票せず、むしろ『どんな時にも自民党』と書いてきて下さった岩盤保守層の底が抜けた…」
まさに正鵠(せいこく)を射た指摘だ。
岸田文雄内閣で推し進めたLGBT理解増進法。米国のラーム・エマニュエル駐日大使の内政干渉に等しい主張に驚愕(きょうがく)したが、まさか「保守政党」を標榜(ひょうぼう)する自民党がやすやすとこうした悪法を成立させるとは衝撃的な事件であった。
安倍晋三元首相が存在していれば、あり得なかった事態と言っていい。
法案採決の際、退席した山東昭子前参院議長は
「こんな生煮えの状態ではなく、きちんとした形でやっていかなければならない」と説いたが、多くの国民が納得した一言であったはずだ。
なぜ性急に
LGBT理解増進法が成立しなければならないのか。その根拠が多くの国民には分からなかった。とりわけ自民党を支え続けてきた「岩盤支持層」には激震が走った。
一体自民党とは保守政党なのかとの疑念が自民党、岸田内閣の不支持へとつながり、岸田内閣は崩壊した。
自民党総裁選で「保守主義の理念」を掲げたのは、高市早苗、小林鷹之の両氏に留まった。小泉進次郎氏に至っては
「選択的夫婦別姓の導入」などと口走った。岩盤支持層を自ら粉々に爆破するような発言に他ならなかった。
結果、
朝日新聞をはじめ左派系メディアで重宝されていた「自民党内野党代表」とも言うべき石破茂氏が新総裁に選出され、衆院選では歴史的な大敗を喫した。両院議員懇談会で主張されたように、自民党内の「リベラル」はメディアに重用され、支持する国民も多いように感じられる。
だが、
彼らはどれほど自民党が「リベラル」にかじを切ったところで、そもそも自民党に投票しない人々なのだ。彼らに阿諛追従(あゆついしょう=相手に媚こびへつらい、従うこと)しても、自民党は選挙で勝利することはできない。むしろ負ける。
なぜなら、自民党の岩盤支持層はそうした「リベラル」政策を好まないからだ。
自民党がなすべきは左傾化を強めることではない。安倍晋三的なるもの、すなわち「保守主義の精神」を取り戻すところにこそ活路がある。
一刻も早く、石破首相が退き、高市政権が誕生すること。これ以外に「自民党の消滅」を食い止める手立てはない。だが、冷静に現状を分析してみると高市政権誕生の兆しは見えてこない。
「驕れる平家久しからず」・・・自民党の消滅する日が近づきつつある。
岩田温(いわた・あつし)
1983年、静岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、同大学院修士課程修了。大和大学准教授などを経て、現在、一般社団法人日本学術機構代表理事。専攻は政治哲学。著書に『興国と亡国―保守主義とリベラリズム』(かや書房)、『後に続くを信ず―特攻隊と日本人』(同)、『バカも休み休み言え!』(ワック)、『新版 日本人の歴史哲学~なぜ彼らは立ち上がったのか』(産経新聞出版)など多数。ユーチューブで「岩田温チャンネル」を配信中。
2024.10.20-産経新聞(週刊フジ)-https://www.sankei.com/article/20241020-BSVTWWWTYVFPVMQIY3XD7S4QUI/?outputType=theme_weekly-fuji
処理水問題で中国に対峙した高市氏 「刺激しないか」不安漏らした岸田氏 有元隆志
(産経新聞特別記者・有元隆志)
衆院選はあたかも
「政治とカネ」一色のようだが、
日本を取り巻く国際情勢に目を向けると、果たして「裏金、裏金、裏金」と騒いでいるだけでいいのかと思う。公示前日の14日、中国軍は台湾を取り囲むように大規模な軍事演習を行った。・・・折しもこの日、筆者は台北にいた。産経新聞前台北支局長の矢板明夫氏が設立した「インド太平洋戦略シンクタンク」(印太戦略智庫)の発足式に出席するためだった。
式典には、
頼清徳総統が祝辞を寄せたほか、
郭智輝経済部長(経産相に相当)、元立法院長で台湾日本関係協会の蘇嘉全会長、日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会台北事務所代表の片山和之氏、米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(AIT)台北事務所長のレイモンド・グリーン氏、ドナルド・トランプ前米政権下で、マイク・ポンペオ前国務長官の中国政策に関する首席顧問を務めたマイルズ・ユー氏、半導体大手「聯華電子」(UMC)創業者の曹興誠氏らが出席した。
台湾メディアも多く詰めかけ、矢板氏のシンクタンクへの関心の高さをうかがわせた。
片山氏はあいさつの中で、中国軍による演習が矢板氏のシンクタンクの重要性を物語っていると述べた。
矢板氏は、日本の本州(山口県下関市)と九州(北九州市)を結ぶ関門橋をモチーフにした写真を背景に、このシンクタンクがインド太平洋地域の自由を守るとともに、台湾と世界の民主主義国家をつなぐ「架け橋」になればとの抱負を語った。
式典後のパーティーで、台湾側の出席者から話を聞くと、自民党総裁には高市早苗前経済安保相になってほしかったとの声が相次いだ。高市氏は「台湾有事は日本有事」と明言した安倍晋三元首相の遺志を継ぐ姿勢を明確にしているからだ。
高市氏は昨年9月、国際原子力機関(IAEA)総会で、
東京電力福島第1原発処理水の海洋放出について中国側から批判を受けると、
「突出した輸入規制をとっているのは中国のみです。日本としては引き続き、科学的根拠に基づく行動や正確な情報発信を中国に対して求めていきます」と強調した。
処理水を「核汚染水」と呼んだ中国代表に反論したものだ
中国の批判に「受け身」にならず、正面から対峙(たいじ)した政治家は珍しい。実際、読売新聞によると、
岸田文雄首相(当時)は周囲に「中国を再び刺激しないか」と不安を漏らしたという。
中国側は、高市氏が退出した後、再反論したが、在ウィーン日本政府代表部の引原毅大使(同)が
「中国には、トリチウムの年間排出量が、福島第1原発の5倍から10倍の原発もある」と再び反論した。
日中間の応酬はこれで終わったが、
「日本側の発言で終わるという最も望ましい形」(政府関係者)となった。ちなみに、
引原氏は高市氏と同じ奈良県出身だった。
石破茂首相も総裁選前、台湾を訪問して頼総統らと意見交換したが、
衆院選では積極的に安全保障について語ってほしい。日本には内向きになっている余裕はないはずだ
(産経新聞特別記者・有元隆志)
2024.09.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240930-LSLAEMAOWFONBFUDCHWAF4OAPI/
「次」見据え…高市早苗氏は石破政権と距離置く構え 「国賊」発言の村上氏起用も党内刺激
(竹之内秀介、長橋和之)
先の自民党総裁選で石破茂総裁に決選投票で敗れた高市早苗経済安全保障担当相は、
新政権と距離を置く構えだ。党内では人事などを巡って石破氏に対する不満がくすぶっており、高市氏としても次期総裁選を見据え、自由に行動できる道を選んだとみられる。
総務会長の提示「低く見られすぎ」
「丁重にお断りした」。党役員人事で石破氏から総務会長就任を打診された高市氏は周囲にこう語る。総裁選で支援を受けた同僚議員らから「(党ナンバー2の)幹事長以外は受けるべきではない」と助言されたことも背中を押した。
安倍晋三元首相は平成24年の総裁選で、決選投票の末に破った石破氏を幹事長に起用し、挙党態勢を構築した。しかし、今回の総裁選の1回目の投票で最も多くの票を集めて決選投票に進んだ高市氏に対し、石破氏が提示した役職は総務会長だった。
高市氏周辺は「低く見られすぎだ」と憤る。もっとも石破氏には好待遇だとの思いがあり、固辞された後、周囲に「そうですかって感じだな」と淡々と語った。
人事「振り切れてしまった」
石破氏が、安倍氏を「国賊」と呼び、1年間の党役職停止処分を受けた村上誠一郎元行政改革担当相を総務相に起用する方針を固めたことも党内を刺激している。
旧安倍派の若手議員は「われわれに対する宣戦布告だ」と激怒。石破氏と親しい自民重鎮も「果たして新政権は持つのか…。人事が振り切れてしまった」と懸念する。
総裁選で高市氏を支持した中堅議員は「無役」でいた方が次期総裁選挑戦に好都合だと指摘。「地方をこれまで以上に回って牙を研げばいい。下手に役職に就いたら言動も制限される」と巻き返しを誓う。
(竹之内秀介、長橋和之)
2024.09.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20240930-QU2CTJJHBBCVXKTONKXIGE6QPQ/
高市早苗氏支援の藤川晋之助氏「ネットで勝ち派閥に負けた」「岸田文雄氏は今後も権力者」
(聞き手 渡辺浩)(ふじかわ・しんのすけ)
石破茂元幹事長(67)が当選した自民党総裁選で、
高市早苗経済安全保障担当相(63)は1回目の投票でトップだった。高市氏の陣営に支援に入った選挙プランナーの藤川晋之助氏に、高市氏の健闘の理由と決選投票での敗因を聞いた。
―1回目の投票で高市氏が1位になることは予想していたか
「自分でも驚いている。
2位に滑り込むことで決選投票に持ち込もうと、SNSやユーチューブなどで党員票の獲得を目指した。
7月の東京都知事選で石丸伸二・前広島県安芸高田市長を支援した若者たちの一部がフル回転した。高市氏のユーチューブチャンネルの総再生回数は300万回以上で、石破氏や小泉進次郎元環境相(43)を圧倒した。ネット戦略は成功した」
―なぜネット戦略が党員票につながったのか
「今回、自民党は政策パンフレットの郵送や自動音声(オートコール)による電話作戦など8つの禁止事項を決めた。それによって党員には候補者からの情報が届かなくなり、ネットを見るしかなくなった。これまでならネットで発信しても党員が見るとは限らなかったが、8つの禁止事項が高市氏をより有利にした」
―小泉進次郎元環境相(43)が急速に沈んだのはなぜか
「自民党員が減少する中で、しっかりした考えの党員が残っている。それなのに選択的夫婦別姓を最も強調したのは選挙戦略として失敗。もう一つは、共同記者会見の受け答えで頼りないと思われてしまった」
―高市氏は1回目の投票で議員票も党員票も石破氏を上回っていたのに、決選投票でひっくり返された。敗因は
「脱派閥の総裁選のはずだったのに、キングメーカーからの投票指示が飛び交った。岸田文雄首相は旧岸田派の議員に『党員票で1位になった候補に決選投票で入れろ』と指示していたが、高市氏が1位になったので『高市氏は除く』と石破氏に投票させた。石破氏は多くの議員から好かれているわけではないのに、派閥的な力学で幸運にも当選したわけだ。
岸田氏は今後10年ほどはキングメーカーであり続けるだろう。
高市氏だって、麻生太郎副総裁のおかげで議員票を伸ばしたのは事実。国会議員が自主的に政策や人物で選ぶ総裁選にならなかったのは残念だ」
(聞き手 渡辺浩)
ふじかわ・しんのすけ
昭和28年、大阪市生まれ。本名・藤川基之。自民党田中派の山本幸雄元自治相の秘書を経て大阪市議2期。民主党の小沢グループや減税日本、みんなの党、日本維新の会などで事務局長や選挙参謀を務め、「選挙の神様」の異名をとる。令和4年に藤川選挙戦略研究所を設立。